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2016年07月12日(火)

永さんが死んじゃった

永さんが亡くなりました。永さんのことだから、放送中に「あ、息を引き取られました」と外山さんが言うようなシーンを描いていたのではないかと思うくらい、最後の最後まで放送を続けていました。言っていることがほとんど聞き取れないまで、生放送を欠かさなかった、それ自体評価は別として永さんらしい凄いことだと思います。

 私はそのスタートを思い出すのです。「こんにちは赤ちゃん」だったか「上を向いて歩こう」だったかそのどちらかが100万枚を突破したお祝いのパーティがありました。(当時レコードが100万枚売れるということは奇跡的な大大ヒットだったのです)私はその作曲家の中村八大さんのマネージャーをしていたお姉さまの家を設計していたので、パーティに呼ばれました。

 どこのホテルだったか忘れましたが、パーティが終わったとき、バイキング形式だったので、食べ物がたくさん残っていました。当時は勿論今のように裕福ではないので、みんな内心もったいない、もっと食べたいと思っていました。しかし、華やいだ席では気取って見て見ぬふり。すると永六輔さんがホテルのひとに、みんなが持って帰れるような包み紙(今のような容器は勿論ない)を用意して下さいと頼み、「女性のみなさん並んでください!」と声を掛けました。有名な女優さんも歌手も嬉しそうに並びました。永さんにはそういう魔力があるです。永さんは一人づつ包んでおみやげに持って帰らせました。私はその光景を見て本音で生きるひとの凄さを見た、と感動しました。あれから50年くらい経ちました。私はファンでしたが、死んじゃいました。



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