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2016年10月16日(日)

訃報

訃報でこんな驚いたことも珍しいと思います。

 小嶋一浩さんが亡くなられました。たまたま、ある企画で、協力を約束してくれた日大の今村雅樹さんに「小嶋一浩さんにも一昨年協力してもらったので頼もうと思っている」というメールを送ったら、翌日の新聞で訃報を知りました。今村先生もあまりの偶然にその日の午後メールをくれました。

 小嶋一浩さんに初めてお会いしたのは、20年前、私の研究室のゼミで講演をお願いしたときでした。研究室に入ってこられた時の様子を拙著「建築家への道」(TOTO出版)でこう書いています。「コンチワと言って研究室に入ってこられたときは学生が入ってきたのかと思った。若者が着るラフなシャツで、頭髪も学生のようなヘアスタイルだった。()

 その後も時々お会いしましたが、ご挨拶をする程度でとりたててお話をすることもありませんでした。

 ところが1,2年前でしょうか、たまたまなにかのパーティーでお会いしたとき、近づいて来られて「吉田さん、先生の研究室に初めて行ったとき、コムデギャルソンで最高にお洒落をしたつもりだったんですよ。」と言われて、仰天しました。あの私の文を憶えていらっしゃったようでした。そして気にされていたのでしょう。

 私は当時建築家のお洒落と言えばミヤケイッセイの黒のスタンドカラーしか知らなかったので、大いに恥じて謝りました。

 でもあの時の初めてお会いした私の齢が、ちょうど小嶋さんの今の齢(57歳)です。20年前の私を思い出してみて、死ぬのはあまりにも早い、ほんとに若過ぎると思います。心からご冥福をお祈りします。


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