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2017年02月18日(土)

穂積研OB会

恩師・穂積信夫先生の研究室OBは毎年先生の誕生日の月にOB会をしてきました。そこでは、先生が1時間近くレクチャー(講話)をなさいます。出席者のかなりの人は建築家ですが、勿論そうでない分野の人もいます。それで先生のお話は建築の話ではなく多岐にわたりました。

数年前にめずらしく建築の話をなさいました。それは菊竹清則さんが亡くなられた時でした。私の読んだことも聞いたこともない菊竹さんの話でした。話の終わりに「最後に会ったのは、森美術館でメタボリズム展をやった時だった。その会場の「京都国際会館」のコンペの時の模型の前に佇んでいた。彼のあんな顔を見たのは初めてで、声がかけられなかった。」と締めくくられました。あのコンペ落選の無念さを、万感、一番理解していたのは穂積先生ではないかと思います。

穂積先生と菊竹さんは早稲田で同級生でした。級友でライバルでありながら常に尊敬と友情と愛情を持って接してこられた穂積先生には頭が下がります。

そういえば、私が建築学科に入学して一番初めに受けた授業は穂積先生の「計画Ⅰ」で、前の年に発表された菊竹清則の「スカイハウス」の話でした。今でもあの時何を話されたか85%くらい覚えています。

冒頭に「誕生日の月にOB会をしてきました・・」と過去形で書きましたが、実は先生今年が卒寿。先生自ら「卒業証書」を作ってこられて、修了を宣言なさいました。真似のできない「先生」の鏡です。


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