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2017年05月24日(水)

「茶の湯」展で贋作疑惑

「週刊文春」の広告に「東京国立博物館「茶の湯」展で贋作疑惑」と出ていました。三日前に見に行ったばかり。まさかあの天目茶碗じゃあないだろうな?と不安になりました。日本(世界?)に三つしかない国宝の茶碗で、先ごろ4つ目が出たとか、騒がれているので、とにかくその三つのうちの一つを見ておこうと思ったのです。

 やっぱりあの天目茶碗かも知れない。やっぱり私は感動しなかったのは偽物だったからか?あれは良くない。華美に過ぎる。どぎついとは言わないが、長次郎の方が良い、などと勝手なことを考えながら「文春」を買いました。

 見事にはずれました。贋作と言われているのは茶杓でした。しかしその茶杓もよく覚えています。こころに残っています。素晴らしい茶杓でした。これは日本のジャコメッティイだな、と思いました。しかしそれが贋作とは。なんか専門筋の間では、茶杓を入れる筒に花押が書かれているのがそのニセの証拠とか。

 だんだん腹が立ってきました。贋作を見たことに腹が立つのではありません。そんなのどうだっていいじゃあないか! まあ専門家たちにとっては重要なのでしょう。たしかにニセ札で買い物するのと同じくらい重大な罪なのでしょう。

 しかし、私、いや隣で観ていたオジサンやオバサンだって、「特別展 茶の湯」という展覧会を見に行ったのです。あんなケースの中に入っていて、触れもしない展示品なんかレプリカだって見抜ける人はいないはず。事実その茶杓だって、形が悪いとか削り方がおかしいという実物の問題ではなく、花押の押してあるところがおかしいという「知識」の問題でした。

 

あれは偽物だとか本物だとか、人に云う必要ない。「おなじ私をだますなら、死ぬまでだましてほしかった」と唄にあるではないですか。

 それより専門家の間で問題にしてください。そんなことが分からずに文科省の天下りで館長をやっているひとは、当然処分すべきです。そっちの方でしっかりやってください。


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