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2017年06月23日(金)

現場監督

最近の住宅工事現場は政治家なみに劣化していると書こうと思って、パソコンを開いたら、こんな記事が目に入りました。[大手の建築会社は、4分の1が一人の監督に11現場以上を掛持ちさせている]というのです。

大手の建築現場といっても、内容が分かりませんが、きまりきった図面と仕様で同じものを大量に「生産」している「住宅会社」なら、むしろ当然じゃあないかな?と思うのですが。だから住宅会社のすることは、どうぞご勝手にと思うだけです。

私が書かなければと思うのは、個人的なフリーアーキテクトたちが取り組む個人住宅についてです。3,000万前後(2~5,000万?)の住宅で、住宅会社の展示場にあるような家でなく、個性のある一味ちがうデザインを求めてくる建て主にターゲットを絞っている建築家たちの設計する住宅です。今、その現場の悲惨なこと。

原因は、一言で言って、工務店が安く引き受けすぎているからです。また工期も無理をして短かすぎる。それが現場を、ひいては建築の質を落としている、と思います。

見積もりが安すぎるから現場監督に多すぎる現場を押し付ける。11現場なんてあり得ないけど、まともな住宅を作ろうと思ったら2つか3つが良いところ。「そんなの、やって行けっこない」?それならこういう仕事から手を引いて、住宅会社の下請けをすることです。 また、冒頭の記事の工期について書いているのを読むと、工期は3か月が平均とか。同じようなものをつくっている「住宅会社」(ハウスメーカー)ならそれでいいのかも知れないけど、2~3,000万の木造で、6カ月は最低見るべきです。それもその工事に万全の用意が出来る場合で、他との掛持ちだと、一方の都合がこちらにも響きますから、それより延びることもあります。

創造と個性を求めてくる建て主に正面から向き合おうとしている建築家のみなさん、どうか「住宅メーカー」との差異をしっかり出してください。一緒になって同じようなことを、ダメな工務店と一緒に苦労していると、今に潰れます。


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