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2018年12月12日(水)

マンションと設備設計

知人に頼まれて古いマンションの設備改修工事の説明会に出席しました。

40数年前のマンションですが、構造は別として、まあ設備のひどいこと。当時は階下の天井の中に配管していました。

 それが時々漏るらしく、共用部分ではなく、各家の部分も全部やりかえようということで、工事内容と工程の説明会でした。既に全世帯は承諾しているとのこと。(ウソーツケ!)

 各戸の床と壁と天井を解体して配管を全部やりかえるというものです。(タイヘンナコウジダゾ!)

 私は各家に配られた出席依頼の通知を見て、仰天。初めて詳細な見積もりが提示されたようで、それによると各戸の負担は50万~80万円。具体的な金額が示されたのは今回が初めてのようです。そして工事中1週間は家にいてくれという条件が書かれています。(ホントニミンナショウチシタノカヨ)

 私は密かに「もめるぞ」と思いました。

 約120戸の家庭全部が、そんな大金を一度に払うはずがない。金額を知らずに承諾したのではないか?

失礼ですが億ションではなく築40年の郊外の普通のマンション。多くはサラリーマンをリタイヤして年金暮らし。あるいは共稼ぎの若いサラリーマン。

 設備業者は、工事日程と工事費も各戸によって表が作られています。仕上げ材を独自に変えたい人は追加が必要と言います。

見積書はすべて「一式」で詳細がありません。

 1時間半、説明が終わって「ご質問は?」

 「もめるぞ」と胸が高鳴ります。

 私がもし質問するなら、そもそも床や天井の中はどんな状態なのか? 全部やり替えなければならない合理的な理由はあるのか? 120軒のうち何軒漏ったんだ? しかしもう少し空気を読むことにしました。 

 以前うちの事務所の古いマンションでも時々漏りましたが、その都度保険を使って各戸自己責任で直していました。勿論、一斉にやれば良いに決まってますよ。しかし、80万円と1週間の外出禁止が、120軒全部が承諾するはずが無いというのが、私の予想。

 しかしだれも発言せず、終わりました。私に同伴を依頼した知人も「仕方ないでしょ…」に戦意喪失。

しかしやっぱり気になります。出席者が7割、3割は欠席。具体的な金額を示したのは今回がはじめて。 1割でも従わなかったら工程表もすべて大混乱です。

長くなるので後日談はいずれ。

 それにしても、設備設計者のいい加減さを非難します。50年なんて必ずやってきます。設計はその時のことを考えてない!! 目の前の現実だけしか見ていない。建築設計者に提案と助言をする設備設計者にならなければだめです。設計者に余計なことを言って嫌われたら仕事がもらえなくなるから、何にも言えないの?


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