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2019年07月23日(火)

芸能界と建築界

吉本興業、闇営業、騒いでいますね。

 お笑い芸人は2,3人しか興味がないし名前も知らないので、気にもしませんでしたが、6,000人の芸人を抱えている組織と聞いて、ぶったまげました。

 芸人の世界には、芸人を抱えている組織(事務所、会社など)も大小いろいろあるようですが、6,000人は異様、いや異常です。

 そもそも芸の世界は内容と質を誇るもので、数や量を誇るものではないはずです。しかし現代のビジネスは、芸もビジネスに取り入れようという社長の「哲学」なのでしょうか。

ふと、(住宅設計)建築界とダブるなあと思うようになりました。

 「吉本」のような組織は、基本的には仕事斡旋業。そういう組織、建築にも実は大小いろいろあります。

 中には質を保とうと50人に限定しているところもあれば、反対に数を誇って、会員何千人というところもあります。

これも芸能界と似ているなと思いました。

 そういう組織では、その組織を通して知り合った施主と、組織に内緒で設計をすると、つまり「闇営業」すると大喧嘩してはじき出されます。それも芸人の組織と似ていませんか?

 そもそも建築家は、建築家本人が仕事を探して双方が信頼して、直接依頼されるもの。(古いね)

 それが、芸能界と同じように「仕事斡旋業」ができたのは、この3,40年の話。しかも芸能界と同じように何千人のメンバーを抱えるところができたのは、ここ数年のことです。

 昔(私が若い頃)は、建築家は「看板を出してはいけない」という暗黙の申し合わせがありました。つまり宣伝などするのは、建築家の品位に関わると言われました。「設計をやらせて下さい」と言ってはいけないと教えられました。

 それが、今では、建築家はなりふり構わず仕事を漁る。仕事斡旋組織が宣伝して取ってくれる。芸能界と同じです。

 話は変わりますが、昔見た芝居…「阿国」。歌舞伎発祥の歴史。踊ることがひたすら好きな阿国(おくに)という女性が、資金集めのために全国興行巡業に出る。安土桃山時代です。身を崩さずに姿勢を守ることがいかに難儀であった時代か。 しかしそこで踊りという芸を守って生きていく。木の実ナナが見事に演じました。「守るものがある」自由人の生き方、学びたいです。

 


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