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2019年12月24日(火)

非常勤講師

ネットニュースの欄に「大学の非常勤講師、年150万円、教授の五分の一」とかいう記事が出ていました。

読んでみたら、おかしいと思ったので、後で読み返そうと思ったら、例によって跡形もなく消えていました。 間違っているので引っ込めたのか? 分かりません。

それはともかく内容は、教授や、准教授や専任講師に比べて、1時限あたり2万円くらいで、賃金として低すぎるという意見でした。それでとてもやっていけないから他の大学も2,3校かけ持ちをして稼がねばならない、というのです。

これは間違っています。そもそも「非常勤講師」は生計を立てる職業ではないと思います。

専任の大学の教授たちとは違って、(建築の場合)実社会で実際の仕事に生で触れて、バリバリ第一線で活躍している、その経験や見識を、是非学生たちに話してやってほしい、というのが非常勤にお願いする目的だと思います。(あるいは余人をもって代えがたいほどその専門に長けた方。)だから、その担当の時間だけ、なんとかお忙しい時間をやりくりして来ていただけないか、とお願いするのです。

だから私が専任で現役だったころ、設計の授業で非常勤講師をお願いするときは、専任の補助や手伝いじゃあないのだから、私より能力のある方にお願いしていました。しかも忙しい方々だから短期間(数年)で変わります。

建築作品を専門誌でどんどん発表されて、建築界の最前線で活躍されている方々でした。

しかし、現実にはそうはいかないようです。このニュース欄の記事は他分野でしょうから、「どの非常勤も」という一般論のようです。

現実は、自分の仕事では生活費が足りない(食っていけない)から、生計の足しにしている、という事なのでしょう。

そして専任も彼らの足元を見ているから、自分より下の人を雇って、優越感に浸っている(あるいはどこかの内閣のように恩を売っておく)という専任がいることも、多くの全国の大学の現実のようです。

非常勤講師をやっている人も、金と肩書が欲しいから、割の合わない時間(ほぼ半日)をかけて来ているのです。

私はそういう方の見分け方の基準を、名刺の肩書に「○○大学非常勤講師」と書いているかどうかに置いています。

ほんとうに優秀で、無理をして来て下さっている方は名刺になんか書きません。

政治家とマスコミ(ジャーナリスト)の劣化は、大学に及ばないように。


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