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2020年08月06日(木)

工務店とフリーアーキテクトの終焉?

知り合いが家を建てることになりました。

建築家から見ると三流のハウスメーカーです。

はじめ,建築家から見ると「二流」の方に相談に行ったそうですが、後から行った「三流」の方が、実にしっかりしていて、テキパキ進めてくれて、信頼するようになったようです。営業の進め方が上手かったのでしょう。

「建築的に」とか「建築家から見て」とかいう価値基準は、彼らには関係ないのです。

彼らに必要なのは「テキパキ進めてくれること」だったのです。

地方で仕事をして知ったのですが、建設会社の設計部の建築士は、施主には直接は会わないようです。内容を進めるのは営業の人です。営業の指示で建築士は図面を引くだけです。

私はその一級建築士に聴きました。

「それで良いんですか? 直接施主に会って希望を聞かないで。自分の主張も説得したいでしょ。それで気が済むんですか?」

それを聞いて、彼らは私の質問の意味が理解できなかったようです。

東京でもハウスメーカーの設計のひとと接する機会があって、同じようなことが行われていることを知りました。

私が考える「建築家の姿勢」とは別次元に思えますが、実は、社会はほとんどそちらの方に流れが変わっているように思うようになりました。

大多数の一般のひとは、「建築家の建築的な能力」より、「テキパキ進めてくれる会社」を選ぶのです。

折しも、先日「LEDが6年で切れた」話をコラムで書きましたが、実は、その交換がやっと終わったのです。1か月かかりました。照明1個ですよ!

その家を施工した工務店に頼んで、電気屋に取り換えてもらうのに、現場監督はなかなか連絡がとれず、留守電話を入れても返事がない。普通の企業として考えられますか? これは今に始まったことではない。

その遅れや、施主に連絡をとらない、決めてもその通り伝わらない。それで結局1か月かかったのです。

実は現場監督は誠実な人で、ダメな人ではなかったのですが、忙しすぎるのです。どうしようもなく忙しい。

だから、もう「町場の工務店」の時代は終わったと言うべきでしょうか? こんなだらしないことでは・・・

そういう工務店に個人的に頼っているフリーアーキテクトの時代は早晩終わる、と思わざるを得ません。

工務店がシステム的に脱皮して生まれ変わらなければ、ハウスメーカーの企業力にかなわず、それを頼りにしているフリーアーキテクトも先は無いということではないでしょうか?


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