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2020年09月20日(日)

「売れること」が基準の社会

 中学生と話す機会がありました。極めて優秀な生徒がいる学校で、有名な中学校です。

「もう将来の方向は考えているの?」

「ハイ、起業します」

「へー、もうそんなこと考えているの?」

「友達もみんな起業を考えています」

「へー、で、どんな仕事の?」

「それはまだ分かりません。その時になって、何が儲かるか調べてみないと」

「理系とか文系とか・・・文化芸術系とか・・・出版とか報道関係とか・・・好きなものはあるんでしょ?」

「何でもいいんです。儲かれば・・・儲かる内容を探します」

 そういうもんですかねえ、今の若い人のやりたいことというのは。

 小学生や幼稚園のガキじゃあないから、消防士とか新幹線の運転手とは言わないでしょうが、もう少し「やりたいこと、夢に描いていること」があるのではないかと思ったのです。

 そういえば、テレビ関係のひとたちも、こんな番組を作ってみたいとか、こんなドラマをつくってみたいという企画もすべて「儲かるもの」つまり視聴率が稼げるものという基準で考えているのではないでしょうか。

 新聞もそうです。どんな問題に取り組んで、調査して取材して原稿を書こうと考えるより、何の問題を載せると購読数(購買率)が上がるか、に依っているように思えます。

 政治家はその最たるものでしょう。如何にしたら「票が稼げるか」

 国家ビジョンなど描いている政治家なんて、どこにいますかね。

 政治のあり方の正論を論じ、憲法を真剣に研究し、改正問題に真剣に取り組んでいるあの女性政治家、週刊誌によると「次は落ちる」政治家に数えられています。

 なにごとも、目的が、内容ではなく「売れること」が基準という社会、狂っています。

 


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