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2021年06月02日(水)

竹中さん! 遊んでる場合では・・・

 朝日夕刊の「建モノがたり」の欄に、低学年の少女雑誌(差別?)の付録の組み立てハウスかと思うような写真が出ていました。 

 読むと竹中工務店とベンツが「モビリティとリビングの未来」をテーマに生み出した体験施設とか。

 これは朝日君の記者が付けたのでしょうが「木漏れ日が満たす近未来の家」という見出しが大きな字で書いてあります。 

 思わず「竹中さん! 遊んでいる場合じゃあないでしょ!」と叫びたくなりました。

 今日、未曽有の(スペイン風邪以来)コロナ禍に襲われて、世界中が大混乱。

 目に見えないウイルスが、家や、オフィスや店舗や劇場や飲み屋に入り込んで人間の命を奪っていく。

 家だって寒い(暑い)のに何分かおきに窓を開けて、空気を入れ替えろだって。24時間換気はどうなったのですか? 今日の普通のエアコンでは換気は出来ない。住宅に限らず、建築設備には膨大なテーマが発生しました

 会社もテレワークにして、家で仕事しろだって、学校も、家の負担が増えました。 これまでの家はそんなこと予想もしなかった。建築がどう変わらなければならないか? テーマは重く膨大になりました。

 かつて建築界を風靡して、失敗した「メタボリズム」思想だって総括できていないし、今日の「タワーマンション」だって、これから問題は必ず起こるのではないか? 建築家は責任を痛感しなければなりません。

 そんな時期にこんな「近未来の家」がよく描けますねえ。

 しかしよく見たら「完成:2019年」だって。ということは一昨年の、コロナの前でした。

 でも、去年1年、飲食店や劇場が廃業しなければならない状況を見て、建築家としてなんとか出来ないものかと・・・反省しませんか? 建築設備で防げなかったかとか・・・またいつ起こるかわからない。 建築家は大問題を抱えたんですよ。

 そんな時に「手の動きや音声を使って室温や照明の色や明るさの調整ができる・・」外壁や屋根にお花の形をくり貫いて「木漏れ日」だって。雑誌の付録のようなお家を「近未来」の家として、今 よく発表できましたね。

 これは「近未来の家」ではありません。竹中さんらしい近未来を考えてください。

 


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