ホーム »  コラム  »  日本橋を覆う首都高撤去と東海大学建築都市学部

2022年06月25日(土)

日本橋を覆う首都高撤去と東海大学建築都市学部

 日本橋の上をスレスレに覆うように通っている首都高を地下に移すようです。

 この首都高は1964年の東京五輪の時作られたもので、橋に付いている彫刻やランタンに被さるようで日本橋の景観や雰囲気を台無しにしたと評判が悪かった。

 それで十年くらい前に、どうしたら良いか? コンペがあったのです。

 その時の条件は「地下に埋めることは金がかかるからダメ」ということでした。

 それが十年も経たないのに「地下に埋める」ですって。3,200億円の予算ですって。

 予算ってそんなにいい加減なものか? そうでしょう・・・今回の五輪予算7,300億円で始めたものが、〆てみたら、17,000億円だったって?

 予算なんていい加減なものなのですよ。拙著「建築コンペの醜い歴史」の198頁で「建築の予算オーバーは『間違い』か?」という一文、是非読んでもらいたい、「ザッハ・ハディド」の当選案を「予算オーバー」を理由で覆した人たちに是非読んでもらいたいのです。

 この首都高のコンペ、私も応募しましたが、要項で初めから「予算がかかるから地下はダメ」と言われました。建築家は結局踊らされただけ。主催者! 要項を作った主催者、出てこい!と言いたい。そして拙著「コンペなんかもうやめたら?」を良く読め!

 ところで、私は今でも、埋めないで地上高く、作り直して、美しい吊り橋のようにできないか?と考えています。費用は地下に埋めるよりずっと安いはずです。

 しかし、日本では橋の設計は基本的には「土木」という分野で「建築」ではありません。どうも「土木」の橋は美しくない。トンネルや道路や土手やダムのイメージを出ない。野暮と言っては失礼ですが、スマートではない。授業に「造形、デザイン」という科目が無いのではないか?都市に美しい吊り橋「天空に架ける橋」などという発想は無理ではないか? ヨーロッパでは建築家の仕事ですが。

 以前も書きましたが、「土木」という分野、名前が悪いのか、大学のなかでも「土木学科」は人気が無く、入学希望も少ない。それで大学では建築と合併させて、人気を上げようとしますが、土木学科の先生たちはプライドがあって、合併しようとしない。

 このたび東海大学で新しい「建築都市学部」という学部をやっと新設しました。どういう学部か知りません。建築と土木を名前だけ変えたんじゃあないでしょうねと、期待しています。

 もう、この二つは完全に合体して、建築の土木的スケール思考、土木の建築的な質の追求を求めると良いのですが・・・

 


ページの先頭に戻る