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2022年06月26日(日)

二点を直線でむすぶ

「柳本君の欠点は『正確』なところ」と書いたら、「『正確』は美徳ではないか!それを欠点とは何事か!」と友人から叱られました。「キミはいい気になり過ぎて、人を傷つけているから気をつけろ!」とも言われました。

 ゴメンナサイ・・・柳本君を褒めます。

 彼が石山修武のところに「第一期研究生」として弟子入りをして、しばらくしたら報告に話にきました。(そんな暇は無いはずだから、何かの用のついでかも・・・30年前のことです)

「石山先生に、2点を結ぶのに直線はつまらない。誰がやっても同じ。だけど、直線を避けると無数に線の引き方はある」と言われた。それが一番最初に憶えたことらしいのです。

分かっているじゃあないか、2点を直線で結ぶことを「正確」と言うんだよ。

 もう一つ、最初に身に付けたこと。

 彼はボクサーの真似をしてパンチをよけながら、「すぐ手が飛んでくるから、一番早くかわすことを身に付けました」 と言って、ニヤッと笑いました。

 普通、相手によっては、避けられるとますます激昂して怒りだしますが、ニヤッと笑う可愛さは彼のキャラクターの得なところ。

 石山さんも悪い人じゃあない、彼のキャラクターを可愛がったに違いない。

 柳本君は「石山先生からは、建築をつくる前に、まず人としての礼儀や気遣い、振る舞い、立ち回り。社会人としてどう生き抜いていくかを、リアルタイムで徹底的にタタキ込まれた」と言っています。彼はまちがいなく身に付けました。


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