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2022年07月15日(金)

篠原一男の「から傘の家」がドイツに移転

三浦君が、篠原一男の「から傘の家」がドイツに移転されました、と教えてくれました。

 「エッ?!」とびっくり。

 私は「建築はその土地になければダメ」「そこで使ってみなければダメ。見学だけではダメ」という主張をしています。だからドイツに持って行って何の意味があるの・・・?

 ドイツに移転した写真も貼付してくれました。すると、それが良いんですよ。悪くないんですよ。

 ジーっと室内写真を見て考えちゃいました。普段言っていることと違うのではないか?

 ところが、ハタと気が付きました。この室内、生活が無いんです。だから、見るだけで良いんです。正に篠原一男の住宅、生活が感じられません。

 この家は芸術なんです。

 この家の発表は1962年です。実はその数か月前に篠原一男は有名な「住宅は芸術である」という論文を書いて「新建築」誌に発表しています。

 学生の頃、興奮して読んだことを思い出しました。そしてこの家を見て「これが芸術なんだ」と目に焼き付けました。今回じっと見ていると、室内が少し物足りないのは、すだれと笠が無い。襖に朝倉摂の画が無い、等々、総合監修をなさった奥山真一氏にちょっと不服もありますが、イヤイヤ移転は壮絶なご苦労があったことと拝察します。が、それにしてもこの部屋の小道具は、やはりどれも大切。

「この住宅は芸術だから」


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