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2012年05月15日(火)

横取り

イニシャルを書くとすぐどこの会社か分かるのであえて「ゼネコンX社」。私の研究室のOBが建築家の母親(ちなみに私の先輩)の事務所で約30億の仕事を受けました。「30億は大きいから、大きい事務所と組んでやった方が良い」と忠告したのですが、「施主とのつながりが濃いので大丈夫」と、仲間の応援を得て設計を完成、工事入札でX社に決まりました。ところが、X社は施主に接近し、安くやるためにうちでやり直してあげると、母親の事務所を追い出してしまいました。建築家協会の「建築家憲章」では、「ひとがやっている設計を横取りしてはいけない」と唱っています。協会でなくても当たり前の話。基本的な建築家の倫理です。X社には立派な設計部がありますが、しかしこれは営業がやっていることだから知らない、と言われればそれまでですが。ところがX社のこの類の話は、他にも幾つか聞いています。同じく私の研究室のOBが、やはり大きな仕事で工事をX社に決めたあと、祇園に呼ばれて大接待を受けながら「手を引いてくれ」というようなことを言われたそうです。彼は舞妓たちの前で「ちゃぶ台返し」をやって、大暴れしたのでX社の営業は這う這うの体で逃げ出したと、武勇伝を語ってくれました。X社は、あとで設計をやり替えることを想定して、入札で安く取る、と疑いたくもなります。紳士的な建築家の手におえるゼネコンではありません。そうなると、入札にはじめから加えなければいいのですよ。個人的には情報教えます。


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