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2012年08月01日(水)

書類の作成

どこかのTVワイドショーで「いじめ」の特集をやっていました。視聴者たちのFAXを受け付ける中で、「報告書の作成に膨大な時間を割かれて、生徒の面倒を見たり、相談につきあう時間がまともに取れない」と訴える学校の教師がいました。案の定、タレント評論家たちは「教育者は、いくら忙しくても時間を割いて生徒と向き合うべきだ!」と袋叩きにされていました。ダメですよ、あんなタレント評論家の番組に訴えちゃあ。「そうだ、先生の立場も考えなければいけない。文科省のシステム自体を問い直すことも必要じゃあないか」なんて言う人は、ああいうワイドショーではいません。世の中の流れを読んでいますから。それより、私は同情しました。実は建築と重ね合わせて考えたのです。以前(今もそうかもしれませんが)ISOとかいうシステムが流行って、工務店が何とかその認定を受けようとしました。これに認定されると「質の良い建築をつくる優秀な工務店」とみなされると言うことのようです。しかしそれにはいくつかの条件があって、その一つに報告書や記録の作成があります。それは膨大なものです。現場で職人や担当者と打ち合わせをしていても、工務店の担当者は必死に記録をとっていて、打ち合わせに加われません。「君の意見はどうなんだよ!、ちょっとお、良く聞いてろよ!」と何回どなったことか。住宅の工務店で、記録係を置けるところ等あるはずない。全部自分で作成しなければなりません。暗くなるまで現場でやって、8時9時に会社に戻って、それから更に報告書の作成です。変更による予算の修正や、発注したキッチンの変更や、実質的な時間だけでも工務店は手が回りません。それに加えて「形式的な」書類の作成が、十分にできるはずない。もっともこのISOのシステムは自由ですが、「確認申請」や「計画変更」完了時の書類作成など、いつのまにか膨大な書類作成が要求されるようになりました。今日、午前中は「業務報告書」を提出しないと30万円罰金だと脅かされて、書類を作っていました。嗚呼。


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