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2012年09月21日(金)

豊島と直島

先日、瀬戸内海の小さな島の「豊島美術館」に行って来ました。フェリーの便も少なく実に不便ですが、行くべきです。何も言わずに「行くべきです」と言いたいところですが、そこが私ダメ人間、一言だけ言わせてください。建築自体は何も言いませんが、一言だけ。チケットを買ってしばらく歩きます。すると入口に女の子が一人立っていて、近寄ってきて「靴を脱いで入って下さい」と言います。横に小さな棚が置いてあって靴を置きます。屋根も小屋もありません。冬や雨の日はこの人はどうするんだろうと思いましたが、この白い美術館の空間とデザインの為に、他のすべてをネグる、この度胸というか根性と言うか、建築家魂というか、「凄い」の一言です。西沢立衛は凄いです。西沢立衛も凄いですが、それを許した施主も凄い。

その夜は直島にフェリーでわたって、安藤忠雄の「オーバル」に泊まりました。あそこは好きで、もう三回泊まっています。これまでも感じていましたが、庭に出る巨大なガラスの引き戸が、体力も衰えたせいか、特に重く感じました。妻には動かせません。全身の力を振り絞って動かしながら、巨大なガラス戸のために、このリスクを許した施主、福武さんと言う人は安藤さんより凄いと思いました。あなかしこ あなかしこ。


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