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2012年10月17日(水)

工務店と建築家

H工務店がつぶれたそうです。大分前に社長が亡くなられ、それからもよく頑張っているなあ、と思っていましたが、とうとう倒れたようです。この工務店は建築家の「際物作品(?)」を受けることで、建築家の間では評判でした。有難い存在でした。それで、やはり建築家の作品を受けてくれると評判のS工務店が俄然忙しくなったとか。たぶん、建築家たちはH工務店に頼めなくなったのでSに駆け込むようになったのでしょう。ところで、先日、私が「3,000万くらいの店舗を設計するかもしれないので、相談に乗ってくれる工務店はないかな?」と友人たちに話したら、誰か話してくれたようで、S工務店の社長が「御挨拶」として来訪されました。実は前から間接的には知っていたので、近況や世間話をしていたらS工務店では「最低が5,000万、去年の平均が一軒1億円」と聞いて、私の相談したい3,000万の話は切り出せませんでした。それを別の知り合いの工務店の社長に話したら、たしかに、建築家の仕事をやっていたらそのくらいでないと危ない、と言います。以前も新築を止めて改修工事だけにした工務店の社長が「2~3,000万の仕事でちょっとでもダメが出たり、ミスってやり直しがあると即赤字。もともと建築家の仕事はさんざん叩かれてスタートするので」と言っていましたが、「これは個人のイメージ。個人によって差はあります」とは言うものの、あながち間違いとは言えないでしょう。そして知り合いの社長はこう付け加えました。「建築家の仕事は、私自身の生き甲斐と社員の勉強と意欲向上のためにうちでもやっている。でも2~3割が限度。それ以上やっていると危ない」と。

少し問題が大き過ぎますか? 言わないことに、聞かないことにすべきでしょうか?


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