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2013年04月13日(土)

億ション

知人が新築のマンションに入居したのでお祝いに行ってきました。山の手線の内側、駅から2,3分の12階建て「億ション」です。私は建築家のくせに「億ション」に入るのは初めてです。設計にも入居にも縁がなく初体験。ロビーに入ったところから驚きでした。一流ホテルのように立派なロビー、軽く会釈する受付嬢も、街で会ったら思わず振り返る美人。(管理費高そう)インターホンで来訪を告げると、高そうな大きな透明ガラス戸が自動で開きます。そのくらいは知ってるさ、と平然とEVの前に行こうとすると、また自動ドア。あれ、開かない。ちょっと戸惑っているとさりげなく私を観察していた「美人」がにこやかに近づいて、「お引越しされたお客様がまだお慣れになっていないようなので、ここのインタホンをもう一度押していただけますか。」言われたとおりにすると「アーラ、ごめんなさい!、慣れないもので」と二重のガラス戸が自動で開きます。無事7階で降りると、私の定宿「東急イン」や「アパホテル」よりはるかに豪華な廊下。趣味も良い。しかも各戸のドアの前は6,70センチくらい窪んでいて各戸のドアは見通せません。たしか建築士の講習で、こういうのは隠れやすいので防犯上も危険だからタブーと教わったと記憶していますが、二重に守られたエントランスで、そんな次元の世界は縁がなさそう。その先、扉から中の様子も書きたいところですが、きっと皆様は興味ないと思うので止めますが、一言だけ。リビングは最低でも25畳以上、2~4LDK、全部で200近い戸数ですが、売り出し数日で完売したそうで。これを格差社会と言わず何と言う。私の元スタッフI君は、先日やっと部屋を借りて住まい兼事務所を開きました。エレベーター無しの5階です。「耐えるんだ、巨匠と呼ばれるその日まで。」(追記:この文を読んで、この億ションを設計したのは私の知人と解釈した人がいて、そうではありません。入居したのは弁護士で、設計したのはどこかの不動産会社の設計部。こういう億ションを設計する人は、知り合いにもいません。いや付き合ってもいません。)


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