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2013年05月06日(月)

真の評価

「大阪市立東洋陶磁美術館」に行って来ました。これはずっと以前から行きたかったのですが、実はここに展示されている、かつての「安宅コレクション」を見たかったのです。安宅英一氏が集めた中国と朝鮮の陶磁器が展示されています。安宅英一とそのコレクションのことを「美の猟犬」という本にして(猟犬役の)伊藤郁太郎という人が書いていますが、これが実に面白い。読むたびにうならせられます。本を二度読んだのは教科書くらいですが、この本は、何回繰り返し読んだでしょうか。話のネタは数々ありますが、たとえば、名品と言われるものについてこう書いてあります。ひとつは、例えば、重要文化財や国宝など既に有名で定評があるもの、それともうひとつは、有名ではないが優れたもの、こう分けられるようで、「有名ではないが優れたもの」はコレクター自身の目が選んだものです。玄人筋は、自身の目で選ばず人が評価したものを追うということを軽蔑する向きがあるようです。自分の目で真に良いもの悪いもの、真贋を見抜く醍醐味を彼らは求めているのです。安宅氏は勿論自身の目で選ぶ方。そして真の目利きが選ぶと数千万、数億の値がつきます。

建築はそこまで厳しくなくても良いですが、「雑誌に載ったらいい建築、雑誌に出たら有名な建築家」という評価は、いい加減にしませんか?


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