2018年10月15日(月)
仕事の思い出:1
昨日、古い建築家たちの来訪があって。亡きMさんの思い出話。
Mさんは顔もよくカッコもよく、施主からはモテモテ。さらに建築もうまく達者で有名なスーパースターでした。
来訪した古い建築家が話してくれました。
Mさんは、施主と向き合ってその場でパースを描いて見せる。それが、向き合っている施主側から見た絵になっている。つまり逆向きに絵が描ける。大抵施主はそれでグラッと来て決まるのだと。
ほんとかよ!?と大笑いしましたが、実は私の思い出。
ある日、知らない方から電話で設計の相談を受けました。訪ねてみると、条件が与えられて、案を作って欲しいと言われました。勿論引き受けて、私は絵が下手なので模型を作りました。気合を入れて作った模型を持って行きました。
そうしたら大喜びされて、実はすでに進めている人がいたが、そのひとが描いたパースがあまりにひどいので、気が変わった。貴方に是非お願いしたいと言われ、1枚のパースを見せられました。そのパースはあのMさんの絵だと言われました。達者な絵でした。
私はMさんとは知り合いですが、この話は亡くなるまでしませんでした。