2019年07月12日(金)
スケールアウトは危険で見苦しい
先日、自慢の写真を持ち寄って見せる会を開きました。
ある女性がプロジェクターで見せた写真は、巨大な大型クルーザーが夜のベニスに入り込んでいる写真でした。非常にシュールで、よくあるコマーシャルのトリック写真かと、ちょっとピンときませんでした。しかし女性は、真剣に批判していました。
ところが今日のニュースで、全長300Mの巨大な高層ビルのような塊の大型クルーザーがベニスで、クルーザーとあわや衝突事故を起こしそうになったと報じていました。先日も岸壁にぶつかる事故があったそうで、日常的にベニスの奥まで入ってきているようです。
ベニスの運河のどこまで入ってきているか知りませんが、橋が多いのでまさか運河をゴンドラと一緒に走っているとは思えませんが、このニュースではサンマルコ広場の近くといいます。
先日の女性の写真も、そういえばサンマルコ広場から撮った写真のようでした。
するとやはりとんでもないシュールというかスケールアウトです。
丹下健三が、「広島平和記念会館(ピースセンター)」を設計した時、5万人集まる広場には「都市のスケール」が必要で、手前の建物をピロティにして、群衆とスケールを合わせました。
つまりスケールアウトになることを避けたのです。さすがです。
ベニスの運河は、手漕ぎのゴンドラのスケールです。河に面する建築も橋も、ゴンドラのスケールです。そこに巨大な大型クルーザーを入れるべきではない。
なんでこんなことを書くのか・・・本当に言いたいことは・・・京都に観光客の巨大な塊を入れるな!ということです。
対策を何も考えていないのに、ろくでもない発想で、観光客をどんどん招こうとする。ろくなことにはならない。 安倍さん! 聞いてるの?!