2020年02月22日(土)
建築講座 2
野党が三流の高校の生徒会並みなので、しばらく本業の建築講座を続けます(野党よ!早く目を覚ませ!)
予算編: 住宅の予算は幾ら用意すればいいのか?
ピンキリなのでうっかり言えません。(私はピン(高額・上限がない)の施主には人生で2度しか出会わなかったので、どちらかというとキリ(安価・ノーマル)の方を対象とします。) それでもうかつに幾らでできるとは言えません。
施主は安くできるものなら余計には払いたくない。だから、「坪単価おいくらですか?」と建築家に聞いて、それに自分が見当をつけた坪数に掛けようとします。
「そうですねえ、木造なら坪90万円くらいでしょうか・・・」
こんな答えをするような建築家だったら、お茶だけ飲んですぐ帰ること。
良心的な建築家なら、言えっこないのです。
エアコンは何台付けるのか? 床暖は要るのか?どの部屋に要るのか? キッチンセットはタカラかリクシルかTOTOか…? メーカーに希望はあるのか? 食洗器は?・・・メーカーは?
もうそれだけで何百万円違います。
設計料は含みますか? 消費税は? 古い家の解体費は? ガス、水道の道路工事は大丈夫か?
もうそれだけで何百万円違います。
ではどうするか? まず予定している「総額」を伝えます。(できるだけ正直に)
そして、しっかり条件(先ほど書いたようなものは必ず)を並べます。それは検討(ラフな設計)をしなければ、「できる」とは言えません。
勿論細かい条件は契約してからしっかり図面などに示されますが、その前に大切なことは、その額によって、建築家は家のランクを頭の中に描きます。それが重要。とても大切。
それは何故か? 前回書きましたが、見積もりには表れないこと、これはけっこう響きます。ここで安全を見て安く言いすぎると、たとえば1ランク下の工務店や大工で検討が始まります。 無ければ勿論仕方ないのですが、あるのに隠して言うと、後で面倒なことに・・・。 (つづきは次回)