2020年04月26日(日)
「みんなの家」
「朝日」の伊東豊雄さんのシリーズで、ベネチア・ビエンナーレの金獅子賞受賞作品(2012年)の「みんなの家」の話が出ていました。
「金獅子賞」とは素晴らしいですね。さすがです。
で、これは当時、建築の雑誌で見ましたが、とても見てみたい、いや使ってみたい建築でした。
記憶では、この「みんなの家」は普通建築家がやると、すぐ震災のシンボルとして、デザインにこだわるけれど、それを一切さけて、「みんな」の日常に溶け込み、自然に集まって使いこなしていく、という「作家主義」や「作品主義」を否定した家、ということだったと思います。(それならあんなに高くしなくても)
今回のシリーズでも「建築作品でもアートでもない・・・」ということが語られています。(それにしてはあの杉丸太目立ちますね)
私だったら、あの「一本松」に負けないような、悲しくても強い造形を、象徴的にデザインしようと考えますが、さすが、みんなに愛されてみんなが自然に使いこなす家をお作りになったと聞いています。
是非見に行きたいと若い建築家に言うと
「先生、無理ですよ」
「何故だ。さすがに私の ホンダ N1ではしんどいけど、新幹線が通っているから、行けるよ」
「いや、行っても、上に上がれませんよ、先生では」
「バカ言うんじゃあない。東北にだって老人はいるんだ。老人が上がれないような家を『みんなの家』と言うはずないだろう!」
「先生は最近、急な階段は怖いっておっしゃったじゃあないですか」
「・・・・・」
囲炉裏でアユを焼いて喰いたいなどとは言いませんが、セブンイレブンのおにぎりでも買って、中で食べさせてもらいたいと思っています。但しハシゴで上がるんじゃあなければ・・・(できたときは、たしかハシゴじゃなかった?)