2020年07月27日(月)
「アフターコロナ」は住宅を変えるか?
第二次大戦後の住宅は、建築自体に大きな変化がありました。
「床の間」が無くなりました。「縁側」や「応接間」や「客間」も無くなりました。「女中室」も消えました。
逆に新しくできたものは、「ダイニングキッチン(DK)」です。
台所と茶の間が一緒になって「DK」が生まれたのです、しかも椅子式の部屋です。
細かいことや使い方の違いまで言い出すと、大学の1年分の授業になりますから省略しますが、要は、社会の変化は建築(住宅)を変えるということが言いたいのです。
ウィズ・コロナとかアフター・コロナとか、社会評論家や経済評論家は、時代を先読みしたような新しい社会の姿を描かれていますが、慎重に注意深く聞いておきましょう。
で、住宅はどう変わるのか?
テレワークが普及すれば、住宅も確実に変わる部分が出来てきます。しかしあれは定着しますかね?
1968年、黒沢隆さんは、社会的に女性を男性と同等に位置づけ、「個室群住居論」を雑誌「都市住宅」創刊号で、華々しく展開しました。
そして自ら夫婦別々の個室(寝室)を作りました。
私も彼の意見には共鳴したので、1975年拙宅を新築した時、妻とは別々の部屋を作りました。
しかし、それ以後、百数十軒設計した家で、別々の寝室を薦めて説得しましたが、別々の寝室にしたのは1軒だけでした。ちなみにそこの奥様は専業主婦でした。
4月のコラム「テレワーク」って何ですか?と書いた時、そういえばSOHOはどうなった?って書きましたが、「SOHO」が定着していれば、テレワークで何処にセットするか慌てることはなかった。
「テレワークの社会は住宅の間取りを変えるか?」 楽しみです。
このコロナ騒動は、来年ワクチンが出来て(私は4番目に打ってもらいます)、建築を変えるような大きな変化もない、もとの「魚ゆう」で飲んで楽しむときが確実に戻ると信じているんですが・・・