2021年04月09日(金)
「新聞記者」
先日まとまった時間がとれたので、録画してあった「新聞記者」を観ました。
以前、東京新聞の望月衣塑子さんのドキュメンタリー映画は渋谷で観ましたが、彼女が書いた小説の原作を映画化したものだそうです。(これから観る人は読まないで)
渋谷で観たドキュメンタリーの方は、どうにもならない政界に、果敢に攻めていこうとする彼女の姿がカッコよかったせいか、一緒に腹を立てて観ていました。 スガ官房長官に嫌われるところは、むしろ男性の記者たちのだらしなさに消されて、「よくやった!」と観ていました。そしてドキュメンタリーは実在の彼女を通してだけしか、内奥は見えない。 だから観ていられたのです。
しかし、映画の「新聞記者」は怖かったです。裏も描くから。ほんとうに怖い映画なんです。
見終わった後の気分の悪いこと・・・
よくナチの話で、ヒットラーははじめ民衆の支持を得ながら、変貌していく。気が付いた時は取り返しのつかないところにはまっていたと言われますが、その後ろに飢えた獅子が潜んでいることに気が付かず、遊んでいる人間のようです。
私はよく「日本国家は怖い」と言いますが、政権の中枢になると「有る」ものも「無い」と言える。それは怖いことですよ。
それで葬られた人は何人もいる。
しかしそれに気づいて身をかわして、向こうに付いた人は、コップの中で幸せを得る。
ラストシーンでどっちを選ぶか迷う男の顔が残像で残ったままです。