2021年10月15日(金)
老人の辞め時 2
今度の選挙で80歳を越えた方がまだ出るそうで、若手は困っている方もいるようで、同情します。
引退の決意は本人の美学が無ければムリ、と先日も書きましたが、政治家はまずムリな話。自分を閉じる美学なんて無いから。
そもそも、本人は「できる」と信じています。むしろ若い人より出来ると。
私だって、一流のハウスメーカー、セキスイやダイワハウスが作るくらいの住宅なら、1時間で10軒くらいのプランはできて、私の方が良いものができると、信じていますから、老人を引きずり下ろすのはムリなのですよ。
分かってますよ! そういうことで勝負をしようとすること自体がボケの極み、ということくらい、私は・・・
早稲田は定年が70歳ですが、池原義郎先生が、「最近、講義中に私の話を聴かない学生がいるようになった。そんなところで話す自分に嫌悪感を抱いた」と、あっさり70前に辞められました。
早稲田の建築で70歳前に辞められたのは、おそらく初めて。例外でしょう。
カッコいいと思いましたね。ダンディズムとはこのことです。
一般に、半分くらいの学生が聞いていなくても、ボソボソとノートを見ながら、お勤めを果たして終えていく教授が大勢いるのに、あっさり教壇を降りる、いかにも池原先生らしい。
政治家の爺が、記者からの皮肉を込めた質問に、「愚問だ!」と開き直る姿を見て、開き直って、凄んで見せる度胸こそ、老人の特徴だと思います。
「ヒロユキ?」さんというひとが、本人より選んだ土地の人を云々言って、すぐ発言が何ものかに消去されましたから、私は怖いから書きませんが、私は老人の後ろに突っ立って、カメラに納まろうとしている側近に言いたいです。「注意してあげなさい!」