2021年11月02日(火)
政治家二世と建築家二世
考えてみると、建築家の二世って、けっこう多いんですね。まわりの知人を見ても、息子を「建築やってます」と紹介されたことがたびたびありました。
二世、三世の政治家は「諸悪の根源」だと思いますが、建築家との大きな違いは、二つあります。
ひとつは、建築は国家試験を受けて、力を磨いて力を付けている。それに対して政治家は、資格試験も無く、親の力そのもの。
二つ目の違いは、政治家は「おいしい職業」と評論家が言っていましたが、実力が無くても実績をあげなくても、金は入ってくる。
それに対して建築は、「苦労」しか喰うものがない職業。
政治家は親が大物だと、二世もくっついていればいい。後援会がばっちり育てて守ってくれる。つまり祭り上げてくれる「地盤」ですよ。
建築家で大物(有名なスター建築家)の親に並び、抜くような建築家は・・・谷口さんくらいのものですかね。外国では、サーリネンですかね。
日本のあの超大物のご子息?・・あの方はちょっと・・・
建築家は親を抜くには、本当の実力がないと、親がいくら光っても子にはその光は反射しない。実に厳しく、純粋で自慢のできる職業だと思います。
菊竹さんの令嬢が大学の「建築を受ける」と言った時、奥様が「止めてくれ」と止めたそうです。泣けましたよ、その話。
うち? うちは高校時代に「建築家にはならない」と宣言されました。考えてみると、
もっと小さい頃から、(元)ワークショップの北山さんや木下さんや谷内田さんや、黒沢さんやその弟子一族とか、東海大の連中が出入りしていました。
いえ、娘は私を見て「建築家にはならない」と決めたと思いますよ・・・