2022年08月06日(土)
土木学科よ頑張って!
東北・北陸17河川氾濫、 土砂と濁流 日常のむ、 鉄橋崩落「復旧見通せず」
これみんな 8月5日の朝日君の見出しです。
日本国土は大変なことになっています。
先日もこの欄で書きましたが、半世紀前にモータリゼーションの時代になると先読みして、東京大学で丹下健三が都市工学科を創ったと書きましたが、その後の、国土がこんなになることを大学は読めなかったのか?と、大学にいたものとして情けなく思います。
私達建築家は、丹下さんが語る都市を、建築で創ろうとしたのです。
何百メートルの空中都市も模型や絵で作れました。海上都市も絵で描きました。
菊竹さんや磯崎さんや黒川さんというスターたちは絵もうまかった。
だからそんな恰好良い建築に比べると、大学で「土木」という学科は、土建屋や道路工事をイメージするのか、人気の無い科でした。事実です。
しかし、それが悪かった。その時に手を打たないのがまずかった。
土木科といえば、橋梁の設計を教えるにしても、力学的なことや工学的なことばかり教えたのではないか? 土手の強さの計算や、道路のアスファルトの性質ばかり教えていたのではないか? だから、若い人が魅力を感じなかったのではないか?
仕方が無いから、今から頑張るしかない。
宇宙規模の気候変動、地球規模の土砂災害や浸水害への対応、それに本気で取り組んでください。
土木と建築とは、「都市」が共通項のようですが、注意をしないと建築家が都市と言う時、いまだに「群造形」「都市の美観論」を振りかざし、都市の中の「コミュニティ」「コミュニケイション」を語る古い人がいますから、十分気を付けて、土木はこれからの花形と意識して建築と協同することを期待します。