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2022年10月05日(水)

新宿西口広場

 明け方のラジオのNHKニュースですから、聞き違いかもしれませんが、新宿西口広場が改造されるようで、小田急百貨店が建て替わるとか・・・

 現代建築の解体が早過ぎないか?と書きましたが、やっぱり時代なんですかねえ。

 上野の文化会館が壊されそうになった時、コンクリートの寿命は60年という話が出たことを憶えていますが、それでも修理の仕方によっては延命できそうで、この解体ブームは、単にコンクリートの物理的理由ではなさそうで、イヤな気分です。

 新宿西口広場は私が建築を始めたころできました。

 「都市に広場ができた」と若者が夜になると集まって「フォーク集会」を開く。目的は反戦であり反体制で、「広場」はそういう集会をやる場だと言うことで、夜な夜な集まってくる。

 しかし体制側は止めようとして、「西口広場」は広場ではなく「道路」だと定義して、道路交通法違反だから、停まってギターなんか弾いていないで歩きなさいと、移動させられて、大騒ぎの後にフォーク集会は消滅しました。

 あの広場を設計したのは、坂倉事務所で、担当したのは東孝光、そして完成と同時に坂倉を辞めて、「塔の家(搭状住居)」を作ったから、もう建築は黄金期を迎えます(個人的感想です)

 東さんは、布基礎より汚いコンクリートで壁を作ったかと思うと、広瀬鎌二は火箸より細い鉄筋とガラスで住宅を建てる。まさに建築・夢の饗宴の時代到来!

 近年「コンクリートとスチールではもうかなわないから木で作る」と10年か20年したら壊れかかった物置都市になることも気づかずに、あの人が、木に逃げ込む気持ち、分からないではないです。

 現代建築 5,60年で第一幕が終る様です。「傑作建築」が解体されていく。寂しいけど思い切り拍手をしましょう。

 次の2,30年が廃材文化で終るのを見るより幸せでした。「西口広場よサヨウナラ」


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