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2023年01月16日(月)

大学の建築は

建築学科がある大学は、そのキャンパスに建つ建築は、その大学の建築学科に関係する建築家が設計するべきだと考えています。「関係する建築家」というのも曖昧ですが、その学科の先生とか卒業生とか・・・ということです。何故かと言うと、その建築はその大学の顔になるからです。その顔は素顔でありたい。借りてきたお面や覆面は被るべきではない。

 現実的には、キャンパス建築と言うものは、特にお金の問題で、銀行が入るから銀行の力が強く、大抵その力で建築は決められる。仕方ない現実ですが、少しでも理事長や理事会に働きかけて、建築学科は頑張ってほしいものです。

 イエール大学のポール・ルドルフ、建築学部の校舎を建てました。そのとき彼はディーンでした。ルイス・カーンはペンシルバニア大学のリチャーズ研究棟、彼の出身校です。ミースもIITだったかMITだったか・・・

 日本も東大安田講堂、後に総長になる内田祥三と弟子の岸田日出刀ですよ。

 早大大隈講堂は建築学科の創設に携わった佐藤功一と卒業生の佐藤武夫。新理工学部はわが恩師安東勝男と穂積信夫、両方とも卒業生。

 あげればきりがありません。

 名前は出しませんが、建築学科があって、卒業生も輩出しているのに、全部どっかのゼネコンの設計部がやっているところ、そういう大学の建築学科を見ると、ダメな学科に見えます。

 わが東海大学も建築学科の創設者・山田守がご存命中はみな山田先生が作っていました。それは誇りです。

 亡くなられたので、建築学科で、私達にやらせてくださいと総長に談判して、なんとOKが出たんです。設計の先生が集まって、徹夜で設計しました

 ところが総長は模型を見て、「隣と同じ形にしなさい」つまり外観は山田守と同じに作れと言われて、若手は総倒れ。あれは苦い思い出です。

 今度、本人に確かめたわけではない単なる情報ですが、東海大学に日建から東海大学の卒業生が「都市建築学部」という新設の学部の学部長として戻ってきて、どうもキャンパス計画に加わるらしい。いよいよ卒業生の建築が建つかもしれない。

 我々の「苦い思い出」は過去です。卒業生の建築第1号は、ワクワクする傑作にしてください。(少し固いところは捨てるんですよ)


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